人生のすべてがぶっとんだ

昨日まで普通の人、今日からがん患者 がん患者にとって、昨日までの人生と違う日々は突然始まる。何らかの症状があって、病院へ行く。「検査しましょうか?腫瘍があります。詳しく検査しましょう。がんでした。」そして、その日から始まる、今までとはまった…

あれから9か月ー脱毛そして帽子難民の巻ー

帽子難民 看護師さんの予言通りに、髪は抜けた。昔見た「四谷怪談」のお岩さんのように。あの映像は衝撃的だったが、自分の手のひらにも同じくらいの量の髪の毛が・・・髪が抜けて気づいたこと。「髪ってたくさんあるんだな」そして、髪が抜けることは頭にと…

初めての抗がん剤、どきどき

2度目の入院をした。 抗がん剤を始めるためだ。 体力もあり、体の状態がいいので、国立がんセンターの先生も薦めていた、一番効果のある標準治療の2種類の抗がん剤からはじめることになった。 薬剤師さんが来て、がん専門の看護師さんが来て説明をしていく。…

2度のセカンドオピニオン

セカンドオピニオンで学んだこと 主治医の先生からも薦められて、セカンドオピニオンに行ってみることにする。 私の場合は、胆肝膵内科・胆肝膵外科というところ。 国立がん研究センター中央病院に行くことになった。 内科と外科、両方にしたのは、最終的な…

心と生活の整理の一週間

退院から次の入院までの1週間 黄疸もきれいになったので、一度退院することになった。 次に入院するのは1週間後。この1週間は忙しい。 今まで、フラのために伸ばしていた髪をばっさり切ることにした。記念に後ろ姿の写真を撮った。何十年と通っていた、美容…

病室の窓から、流れる雲を眺めてー入院中の思いー

告知から退院まで 主治医の先生から家族への説明のあと、病室に戻ると夕食が来ていた。 あたりまえだけど、食べられないよね。 看護師さんが何度も様子を見に来る。 朝も、大丈夫でしたか?、眠れましたか?と聞く。なんて、無意味な質問。大丈夫なわけない…

大丈夫を明日につなげる

入院 いつ終わるかわからない長い診察の翌日、私は入院した。 私の顔を見た看護師さんからは「かなり黄色いですね」という言葉が。 まったく気づかなかった。毎日、顔も体も見ているのに。言われて、鏡を見ると、確かに黄色い。でも、黄色人種だし、気づきに…

大丈夫を明日につなげる

《はじめに》 大きな病気をしたことのない私が、「すい臓がん」という病気になって、はじめて「限りある命」というものを考えた。今までだって、哲学的な本を読んだり、人生の意味について考えたり、どう生きるかについて考えていた。でも、それらは、全部「…