心と生活の整理の一週間

退院から次の入院までの1週間

 黄疸もきれいになったので、一度退院することになった。

 次に入院するのは1週間後。この1週間は忙しい。

 今まで、フラのために伸ばしていた髪をばっさり切ることにした。記念に後ろ姿の写真を撮った。何十年と通っていた、美容室とお別れかと思うと悲しい。

 半年に一度くらいのペースで会う友達にあった。死ぬほどの大病をしたことのある友達は死生観に通じるところがあって、長生きすることだけが幸せでもないと思えた。

 大病で入院していたとき、一度心臓が止まったという話の中で、ふっと眠ってしまって、そのときに心臓が止まったらしいという話を聞いて、死ぬってそんな感じなのかと思って、安心した。

 そういえば、がん専門のお医者さんの話の中にも書いてあった。がんで死ぬときは、苦しくありません。緩和ケアも十分にあって、痛みや苦しさは取り除くことができます。七転八倒のたうち回ってなんてことは、勘違いです、って。

 フラのレッスンに行った。楽しく踊って、おしゃべりをして最高の時間を過ごした。

 病気の話をした。オハナ(家族の意味)はつよい支えになる。みんな、大丈夫だよ、根拠はないけど絶対大丈夫というつよい言葉を何度も言ってくれる。

 ウクレレも弾きに行く。今までの暗い時間から引き離されたような別世界の気分になる。

 セカンドオピニオンに行く。

 高額ウィッグを作り行く。看護師さんが、絶対に脱毛しますって予言するんだもん。

 

 こうして慌ただしい1週間が過ぎ、抗がん剤治療のための2度目の入院になった。